【カンタン解説】ウッドショックとは?ウッドショックによる影響も解説

【カンタン解説】ウッドショックとは?ウッドショックによる影響も解説

昨年来、「ウッドショック」による住宅価格の高騰が世間を騒がせています。
今回は「ウッドショック」の原因と影響、今後の見通しについて解説していきます。
 
 

ウッドショック とは

 
ウッドショックは以下の原因で起こっています。
 

ウッドショックの原因
  • その①・・・コロナ禍による木材供給量の減少
  • その②・・・巣ごもり需要による海上物流量の急増
  • その③・・・アメリカでの木材需要の急増
  • その④・・・中国の木材輸入増

 
順に解説していきます。
 
 

コロナ禍による木材供給量の減少 | ウッドショックの原因①

 
ウッドショックには、今回のコロナ禍が大きく影響しています。
 
コロナ禍により北米等の主要な木材産地で労働者の数が不足し、伐採量(供給量)が大幅に減少しました。それに加え、山林から伐採した木材を製材加工し物流網に乗せるサプライチェーンが労働者と輸送量の不足により大幅に縮小されたことも、木材供給量減少の一因です。
 
 

巣ごもり需要による海上物流量の急増 | ウッドショックの原因②

 
また、コロナ禍の巣ごもり需要によるネット通販の急増により、海外輸送のコンテナ便の取扱量が急増しました。
それにより限られたコンテナ便の奪い合いが発生し、輸送価格の高騰を引き起こしています。
 
 

アメリカでの木材需要の急増 | ウッドショックの原因③

 
前述の木材供給量・輸送量の減少に加えて、アメリカ政府が景気刺激のために低金利政策を打ち出し、住宅建設需要が急増しました。
コロナ禍による供給減少のさなか、木材の主要産地であるアメリカの国内需要が優先され海外輸出量が急激に減少したことが、今回のウッドショックの直接の引き金となりました。
 
 

中国の木材輸入増 | ウッドショックの原因④

 
高い経済成長を続ける中国において木材輸入量は年々上昇しており、これまで日本向けとして輸出されていた分が中国へ行ってしまうケースも増えています。
 
上記の複合的な要因が絡み合い、結果として日本向けの木材供給が不足し「ウッドショック」と呼ばれる価格高騰を招いています。
 
 

ウッドショックの影響は

 
ウッドショックによる影響には以下のような影響が挙げられます。
 

ウッドショックの影響
  • その①・・・木材価格の高騰・資材不足による着工遅れ
  • その②・・・国内の木材供給量不足
  • その③・・・木造以外の他工法への影響

 
順に解説していきます。
 
 

木材価格の高騰・資材不足による着工遅れ | ウッドショックの影響①

 
ウッドショックによる木材価格の高騰は、主に木造住宅の資材価格の高騰・工期遅延となって影響が現れました。
高値のピークは過ぎたと言われていますが高止まり傾向は依然として続いており、新築住宅の着工棟数は低調のまま推移しています。
 
 

国内の木材供給量不足 | ウッドショックの影響②

 
輸入木材に頼らず国内木材の供給に切り替えたいところですが、日本では輸入木材への依存体質が深く根付いており、国内供給量だけでは物量・品質共に圧倒的に不足してしまうのが現実です。
国産材のみで適性コストの建物を建設することは難しいと言わざるを得ません。
 
 

木造以外の他工法への影響 | ウッドショックの影響③

 
コンクリートの型枠合板も木材で作られているため、木造以外のRC造や鉄骨造でも納期の遅延や価格の高騰の影響が出ています。
また、見通しの不透明さから木造が敬遠され、住宅工法の需要が木造から軽量鉄骨やパネル工法へ多く流れたため、結果的に業界全体が価格上昇と長納期化しています。
また、木材以外の資材であってもコロナ禍による物流停滞や生産縮小の影響を受けていることもあり、鉄や資材などの建築資材も全体的に価格上昇しています。
 
 

ウッドショックはいつまで続く?

 
ウッドショックの原因となっている事象は現在に至るまで解消されているとは言えず、さらなるマイナス要因が出てきている状況です。
 
ロシアは世界有数の森林国であり木材の大規模供給国ですが、ウクライナ問題での経済制裁への報復の一環として、日本を含む非友好国への木材の輸出を一部禁止しています。
また、追い打ちをかけるように、急速に進む円安が更なる輸入価格の高騰を招いています。
 
これらの理由もあり、残念ながら、当面の間木材を始めとした資源高の傾向は続くと想定されています。
 
 

まとめ

 
ここまで、ウッドショックの原因と影響、今後の見通しについて解説してきました。
住宅業界も大きな影響を受けています。
少しずつ資材が安定供給されるようになってきてはいますが依然として建材が高い状況が続いています。
 
当社では新築だけでなくリフォーム・リノベーションでのご提案も行っております。
ご予算に応じて最適なご提案をいたします。
 
山科区を始めとして京都市内・京都府内・滋賀県・大阪府近辺など関西で住宅に関するお悩みがあればお気軽にご相談下さい!