【2023年版】長期優良住宅の認定基準法改正をわかりやすく解説

【2023年版】長期優良住宅の認定基準法改正をわかりやすく解説

2022年から、長期優良住宅の認定基準の一部が法改正されるなど長期優良住宅の基準に関する法改正が進んでいます。

長期優良住宅とは「長期」で「優良な状態」を保つことできる「住宅」を認定する制度です。
長期優良住宅の認定を受けることにより、「住宅ローンの優遇」や「税の優遇措置」などを受けれるようになります。

本記事では長期優良住宅の認定基準の法改正をなるべくカンタンに解説していきます。

 

長期優良住宅に関しては別の記事で解説しています。
以下記事も合わせてお読みください。

 

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【2023年版】長期優良住宅の認定基準法改正した箇所を紹介

【2023年版】長期優良住宅の認定基準法改正した箇所を紹介
法改正される認定基準は以下の通り。

法改正される主な長期優良住宅の認定基準
  • その①・・・長期優良住宅認定対象の拡充
  • その②・・・認定手続きの合理化
  • その③・・・豪雨など災害リスクを配慮する基準の追加
  • その④・・・温熱基準の改定

順に解説します。


長期優良住宅認定対象の拡充 | 認定基準の法改正①


 *2022年2月20日施行/2022年10月1日施行

2021年5月に採択された法改正によって、長期優良住宅認定対象の拡充がされます。

(変更前)共同住宅では区分所有者がそれぞれ認定を受ける
(変更後) →管理組合が一括して認定を受けれるように(住棟認定の導入)(2022年2月20日施行)

(変更前)既存住宅は改修、建築工事をしないと認定が受けられない
(変更後)→既存住宅でも認定基準を満たしていれば「改修工事なし」でも認定(2022年10月1日施行)

 


認定手続きの合理化 | 認定基準の法改正②


 *2022年2月20日施行

 

長期優良住宅の認定手続きを合理的にしようと法改正されました。

これまでは、住宅性能評価を行う民間機関と、長期優良住宅の基準確認を行う機関が別で、2度確認手続きを行わなくてはいけなく、確認にも時間がかかっていました。
今回の法改正により、民間機関が住宅性能評価を行うのと並行して、長期優良住宅の基準確認を行えるようになりました。

 


豪雨など災害リスクを配慮する基準の追加 | 認定基準の法改正③


 *2022年2月20日施行

昨今、頻発する豪雨などの災害へリスクに配慮するために認定基準が追加されました。
災害リスクの高い地域では、長期優良住宅の認定取得ができない、一定の処置が必要になります。

 

【長期優良住宅の認定を行わない区域等】

*国の基準とは別に都道府県ごとに基準を設定している場合があります。詳しくは管轄の行政区にもご確認ください。

区域の種類 国の基本方針
(1) 地すべり防止区域 認定しない
(2) 急傾斜地崩壊危険区域
(3) 土砂災害特別警戒区域
(4) 災害危険区域 認定しない
又は
必要な措置等
(5) 津波災害特別警戒区域
(6) 浸水被害防止区域
(7) 洪水浸水想定区域 必要な措置等
(8) 雨水出水浸水想定区域
(9) 高潮浸水想定区域
(10) 土砂災害警戒区域
(11) 津波災害警戒区域

 


温熱基準の改定 | 認定基準の法改正④


 *2022年10月1日施行

 

長期優良住宅に求められる断熱性能の要求値が「断熱等性能等級4」から「ZEH相当」への基準の引き上げがなされました。

 

ZEH(ゼッチ)とは

ZEH(ゼッチ)とは「ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、使うエネルギーより、作るエネルギー量が多い住宅です。

断熱性能だけでなく、室内環境を快適に保ちつつ、設備システムなどの導入によってエネルギー使用量を減らつつ、再生可能エネルギーなどを活用し、年間のエネルギー使用量を±0になることを目指しています。

ZEH(ゼッチ)関連記事はこちら
ZEH(ゼッチ)とは? メリット・デメリットを合わせて解説

 

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まとめ

【2023年版】長期優良住宅の認定基準法改正した箇所を紹介のまとめ

長期優良住宅認定基準の法改正ポイントを紹介しました。

法改正される主な長期優良住宅の認定基準
  • その①・・・長期優良住宅認定対象の拡充
  • その②・・・認定手続きの合理化
  • その③・・・豪雨など災害リスクを配慮する基準の追加
  • その④・・・温熱基準の改定

2050年のカーボンニュートラル(脱炭素化社会)に向けて、「長期優良住宅認定基準の見直しに関する検討会」が組織され、基準改正が行われています。

今回ご紹介した内容は全て2022年に法改正済みのものですが、まだあまり認知が進んでいません。

現状は2022年10月に施行された改正基準が最新ですが今後も2050年のカーボンニュートラル(脱炭素化社会)に向けて長期優良住宅の認定基準の改正がさらにされる可能性が高いです。

より詳しく知りたい方や現状の長期優良住宅の改正状況が知りたい方は以下国土交通省のサイトも合わせて確認ください。

 

 

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